ナビエ・ストークス方程式が解決か、CMIが発表

原題: Navier-Stokes Announcement

なぜ重要か

数学史上最難関の未解決問題が解決されれば、流体力学・気象・航空工学など広範な分野の理論的基盤に影響を与える可能性がある。

Clay Mathematics Institute(CMI)は2026年9月11日、ミレニアム懸賞問題の一つである「ナビエ・ストークス方程式」が「解決されたとみられる」と発表した。同問題は3次元ユークリッド空間における流体運動の解の存在と滑らかさを問うもので、2000年に各100万ドルの賞金付きで提示された7問のうちの1つ。CMIは今後、受賞規定に従い評価プロセスを進める方針を示している。

CMIは2000年、パリでの会合において「ミレニアム懸賞問題」7問を発表した。各問題には100万ドルの賞金が設定されており、数学の未解決問題への社会的関心を高めること、深い問題への取り組みの価値を示すこと、歴史的規模の数学的成果を称えることを目的としていた。

ナビエ・ストークス問題は、粘性流体の運動を記述する方程式について、3次元空間で解が常に存在し、かつ数学的に「滑らか」(特異点を持たない)であるかどうかを問う。この問題は長年あらゆる挑戦を退け続けてきた。

CMIによれば、近年は周辺分野での突破口(一部はClay Research Awardでも認定済み)が相次ぎ、解決への期待感が高まっていたという。声明では「新技術が数学研究を加速する能力の向上もこの期待感を高めた」とも述べており、AI等の技術的背景を示唆する記述も含まれる。

CMIは今回の発表を「解決された」と断言はせず、「apparently been settled(解決されたとみられる)」という慎重な表現を使用している。受賞規定に基づく評価プロセスは「意図的にゆっくり進める」としており、今後の審査結果については随時情報を提供するとしている。

7つのミレニアム懸賞問題のうち、これまでに解決されたのはポアンカレ予想のみ(2003年、グレゴリー・ペレルマンによる証明)。ナビエ・ストークス問題が正式に認定されれば、23年ぶり2例目の解決となる。

出典

claymath.org — 元記事を読む →