Microsoft Comic Chatがオープンソース化
原題: Microsoft Comic Chat is now open source
なぜ重要か
1990年代のビジュアルコミュニケーション実験の一次資料が公開され、デジタル文化史とソフトウェア研究に貢献する。
Microsoftは2026年7月16日、1996年にリリースされたチャットクライアント「Microsoft Comic Chat」のソースコードをGitHubで公開したと発表した。同ソフトはIRC上の会話を自動的にコミックパネル形式で表示し、フォント「Comic Sans」を世界に広めたことで知られる歴史的なソフトウェアである。
Microsoftは2026年7月16日、レトロなチャットクライアント「Microsoft Comic Chat」をオープンソースとしてGitHubに公開した。発表はRobert StandeferとScott Hanselmanが行った。
Microsoft Comic Chatは、IRC(Internet Relay Chat)上の会話を自動的にコミックパネル形式に変換し、イラストのキャラクター、吹き出し、表情、ジェスチャーを生成するという当時としては画期的なチャットクライアントだった。たとえばユーザーが「I like that」と入力すると、キャラクターが自分を指さすポーズをとり、怒りを示すテキストには顔をしかめたり腕を組んだりする動作が伴った。
ソフトウェアはMicrosoft ResearchのVirtual Worlds Groupに所属するDavid「DJ」Kurlander氏が1995年から開発を開始し、1996年にInternet Explorer 3とともリリースされた。開発言語はVisual C++ 4.0とMFCが使用された。
また、Comic Chatはフォント「Comic Sans」が初めて実用的に使われたソフトウェアとしても知られる。Comic Sansは1994年にMicrosoftのタイポグラファーVincent Connare氏がデザインしたもので、吹き出しの会話に合う手書き風の文字として同ソフトに採用された。
今回のオープンソース化により、開発者、コンピューター史の研究者、レトロコンピューティング愛好家などが実際のソースコードを参照・研究できるようになった。