MetaのMuseがiPad版をリリース
原題: Meta’s Muse launches on iPad just a month after its mobile debut
なぜ重要か
AIエージェント市場の競争が激化する中、Metaが広範なパートナーネットワークと自社プラットフォームを組み合わせて本気で参入している実態が浮き彫りになった。
Metaは2026年10月7日、AIアシスタントアプリ「Muse」のiPad版を正式リリースした。9月8日にiOS・Android版が登場してからわずか1カ月でのiPad対応となる。Sensor Towerの推計によると、モバイル版の累計インストール数は660万件を超えた。
MetaはiPad向け「Muse」アプリを公開した。iPhoneとAndroidへの初登場から1カ月という異例のスピードでの展開だ。比較として、Instagramがユーザーの要望にもかかわらずiPad対応に15年を要したことを考えると、その速さは際立つ。ただし、Museはテキスト中心のインターフェースのため、画像や動画の解像度への依存度が低く、移植は比較的容易だったとも言える。
Museは、メール・会議・請求書の管理から、レストラン予約・食料品の注文・目標設定・購入手続きまで、ユーザーの日常タスクを代行するAIエージェントアプリだ。外部サービスとの連携は「コネクター」と呼ぶ仕組みで実現しており、ユーザーは必要なサービスのみを選んで接続できる。
iPad版のリリースに合わせて、Metaはコネクターのラインナップを拡充した。小規模ビジネス向けにAsana、Canva、Dropbox、Figma、QuickBooks、GitHub、Klaviyo、Zoomを追加。さらにNotionやGranola、そしてMeta広告アカウントとの連携も加わった。小売パートナーとしてはBest Buy、Gap、Sephora、Walmart、Wayfairが加わり、エージェントがこれらのサイト上で実際にショッピングや決済を代行できる。
一方で課題も残る。ウェブサイト側がAIエージェントをボットと誤認識してアクセスをブロックするケースが起きている。これに対してMetaは10月6日、業界パートナーと協力し、正規のパーソナルAIエージェントが自らを識別できるオープン標準の策定に取り組んでいると発表した。悪意あるボットと正規エージェントを区別する仕組みの整備が急務となっている。