Kog、既存GPUから推論性能を最大化するソフトウェアで資金調達

原題: Kog is going deeper to squeeze more inference out of GPUs

なぜ重要か

専用チップ不要でGPU推論性能を引き上げるソフトウェアアプローチが実証されれば、企業のAIインフラ刷新コストを大幅に削減できる可能性がある。

フランスのスタートアップKogは、既存のデータセンター向けGPU(AMD MI300XやNvidia H200など)に対してソフトウェア最適化を施し、LLM推論速度を最大30倍高速化する技術を開発している。2026年5月のデモ公開後に200件の商談リードを獲得。シードラウンドをVarsity VCが共同リードし、現在より大規模モデルへの対応を進めている。

フランスのスタートアップKogは、専用チップではなく既存の汎用GPUをソフトウェアで最適化することで、大規模言語モデル(LLM)の推論速度を最大30倍向上させることを目指している。

2026年5月にHacker Newsのフロントページを飾ったデモでは、AMD MI300XとNvidia H200を使用し、独自開発の小規模モデル「Laneformer 2B」(約20億パラメータ、現在オープンソース化済み)で1リクエストあたり3,000トークン/秒(TPS)という速度を記録した。この結果はノートPC向けGPUには適用されないことから一部落胆の声も上がったが、商業的関心は高く、CEOのGaël Delalleau氏によれば200件の具体的なビジネスリードを獲得した。

想定される主要ユースケースはソフトウェアエンジニアリング分野で、AnthropicのClaude Codeを長時間使用する際の待機時間短縮などが挙げられる。Anthropic自身もスピードに価値を見出し、「Fast Mode」に割増料金を設定しており、Kogはこうした遅延を課題と感じる業務ユーザーの取り込みを狙う。また、プロンプトでゲームやアプリを生成するサービスを手がけるデザインパートナーとも連携しており、高速化による収益向上効果が期待されている。

Delalleau氏は、同社のアプローチがスタンフォード大学の研究機関Hazy Researchに近い深いレベルのGPU最適化であると説明。同じくフランス発のZMLが提供するNvidia CUDAを迂回するハードウェア非依存ソフトウェアとは異なり、より低レイヤーのGPU加速に注力している点を強調した。

KogのシードラウンドはVarsity VC(Delalleau氏の前スタートアップStribeの元共同創業者であるKamel Zeroual氏が運営)が共同リード。現在は大規模モデルへの対応拡大に集中しており、顧客の多くが小規模モデルのファインチューニングに対応できていない現状を受け、LLM全般での性能向上を開発の主軸に据えている。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →