9.36MパラメータのコンパクトなTTSモデル「Inflect-Micro-v2」公開
原題: Inflect-Micro-v2: complete voice in 9.36M parameters
なぜ重要か
エッジデバイスやCPU環境でも動作する10M未満のTTSモデルの登場は、ローカルAI音声合成の普及コストを大幅に下げる可能性がある。
Owen Song氏が独自開発したテキスト読み上げモデル「Inflect-Micro-v2」をHugging Face上で公開した。パラメータ数は約936万(9,356,513)、FP32重みファイルは37.53MBと非常に小型で、24kHzモノラル音声を出力する。CPUおよびCUDAでの推論に対応し、Apache 2.0ライセンスで提供される。
Owen Song氏が個人資金で開発したローカル動作型テキスト読み上げ(TTS)モデル「Inflect-Micro-v2」がHugging Faceで公開された。パラメータ数は約936万と10M未満に抑えつつ、英語の固定音声合成を完結した形で提供する点が特徴である。
モデルはVITSアーキテクチャを採用しており、出力は24kHzモノラル。FP32重みのファイルサイズは37.53MBで、決定的シード(deterministic seed)による再現性や長文テキスト処理にも対応する。同シリーズには4M未満を目指す「Inflect-Nano」も存在し、用途に応じて選択できる。
評価指標として、人間によるブラインド比較、予測自然性(UTMOS22)、複数ASRを用いたWER(文字誤り率)、重みファイルサイズ、CPUスループットの5項目が公開されている。Inflect-Micro-v2の主要スコアは以下の通り。コミュニティ選好率66.2%(21勝・10敗・3引き分け)、UTMOS22スコア4.395、2モデルASRによる意味的WER 3.99%、4スレッドCPUスループット6.28倍(リアルタイム比)。
比較対象には「KittenTTS Nano」「Piper Low」「Supertonic 3」といった既存のコンパクトなローカルTTSモデルが用いられた。これらはいずれもInflectの両リリースよりデプロイ可能な重みファイルが大きいとされる。ただし、開発者は単一指標による総合的優位性の主張を避けている。
Owen氏は、今後ユーザーから支持を得られれば、多言語対応・多音声対応・安定性向上を含む「v3」への拡張を検討していると述べている。