単一二項演算子で全初等関数を表現する手法を発見

原題: All elementary functions from a single binary operator

なぜ重要か

数学計算の統一化により、AI・機械学習における数式処理や記号回帰の効率化が期待される。

ポーランドの研究者Andrzej Odrzywołek氏が、eml(x,y)=exp(x)-ln(y)という単一の二項演算子と定数1のみで、三角関数、対数、平方根など科学計算機の全機能を表現できることを発見した。従来は複数の異なる演算が必要だったが、体系的な探索により、デジタル回路におけるNANDゲートに相当する連続数学の基本演算子を特定した。

arXivに投稿された論文で、デジタルハードウェアにおいて単一の2入力ゲートで全てのブール論理を実現できるように、連続数学においても単一の二項演算子で初等関数を表現する手法が発見された。研究者のAndrzej Odrzywołek氏は、eml(x,y)=exp(x)-ln(y)という演算子と定数1のみを用いて、科学計算機の標準的な機能を全て実現できることを示した。具体例として、exp(x)=eml(x,1)、ln(x)=eml(1,eml(eml(1,x),1))といった表現が可能である。この演算子により、円周率e、π、虚数単位i等の定数や、加減乗除、冪乗、三角関数、対数関数等の超越関数・代数関数を全て表現できる。EML形式では全ての式が同一ノードの二分木として表現され、S -> 1 | eml(S,S)という単純な文法が成り立つ。研究では勾配ベースの記号回帰も実証し、Adam最適化器を用いたEMLツリーによる訓練可能回路で、深度4までの浅い木構造で数値データから厳密な初等関数の復元が可能であることを示した。同アーキテクチャは任意のデータにフィットできるが、生成法則が初等的な場合は厳密な公式を復元する可能性がある。

出典

arxiv.org — 元記事を読む →

※ 本記事は海外メディアの公開情報を元に編集部が日本語で要約したものです。投資判断の推奨ではありません。