Google広告費220ドルの60%がボットへ

原題: I spent $220 on Google app ads and 60% of the installs were robots

なぜ重要か

中小アプリ開発者がGoogle広告のインストール計測を盲信することの危険性を具体的な数字で示した事例として、モバイル広告不正の実態把握に価値がある。

パズルアプリ「Dayzle」の開発者Nick Abe氏は、Google Appsキャンペーンに約220カナダドル(CA$40/日)を投じた結果、2週間で請求された56件のインストールのうち33件がボットによるものだったと報告した。Googleの管理画面では21件のインストールが表示されたが、自社管理パネルでは1件のみを確認。旧バージョンのAPKを使ったボットファームによる不正クリックの構造を詳細に公開した。

Abe氏がGoogle Ads(Androidアプリ向け)を開始した当初、目標インストール単価CA$1.50では予算をほとんど消化できなかった。目標単価の設定を外した途端、日次予算の2倍にあたるCA$80を1日で使い切り、Googleは「21件のインストール」と報告した。しかし自社の管理パネルに表示された新規ユーザーは1件だけだった。

生データを掘り下げると、その日に21台の新規Androidデバイスが確認されたが、20台はGoogle Playが数日前に配信を停止した旧バージョンのアプリを使用していた。Play Storeからは入手できないはずの旧バージョンが入っていたにもかかわらず、インストール元はすべて「Google Play」と記録されていた。

挙動も一様だった。各デバイスはアプリを1回だけ起動し、どの画面でも滞在時間ゼロ秒、そして二度と戻ってこなかった。28機種・19州という多様性があるにもかかわらず、行動パターンは完全に一致していた。

2週間の集計では、請求インストール56件のうち、ボット疑いのある33件、ターゲット外の国からの7件、そして本物のユーザーと判断できる13件に分類された。この13人は合計92ゲームをプレイしており、実ユーザーのエンゲージメントは良好だ。

Abe氏が推測するボットファームの手口は次のとおりだ。広告動画を最短時間だけ視聴し(クリックせず)、Playを経由せず保存済みAPKから直接インストールする。GoogleはVideo視聴→インストールをコンバージョンと判定するため、アルゴリズムはこのファームへの広告配信を増やし続けた。悪循環が完成していた。

現在、Abe氏はGoogleの無効トラフィック申告フォームで返金を申請中。キャンペーンの目標は「アプリを開く」から「パズルをクリア」に変更した。スクリプトでパズルを解かせるコストを上げることで、小規模アプリとして費用対効果の悪いターゲットに見せる狙いだ。

出典

dayzlegame.com — 元記事を読む →