GM、AIデータセンター向け電池事業に参入
原題: GM joins race to build batteries for AI data centers and the grid
なぜ重要か
自動車大手のエネルギー貯蔵市場参入により、AI データセンター向け電力供給競争が激化し、新たな成長機会が創出される
GMが6月9日、エネルギー貯蔵システム事業への参入を発表した。Peak Energyとの提携によりナトリウムイオン電池の開発を進め、2028年に試験生産開始予定。また当面はLG Energy Solutionにリン酸鉄リチウム電池を供給する。新電池化学技術の商用化に9億ドルを投資している。
GMは6月9日、エネルギー貯蔵システム市場への本格参入を発表した。同社は2つの新戦略を明らかにし、最も注目されるのがエネルギー貯蔵スタートアップPeak Energyとの提携である。この提携では、グリッド規模の展開に特化した全く新しいナトリウムイオン電池化学技術を開発する。中国以外の自動車メーカーでナトリウムイオン電池セルの製造計画を発表したのは初めてとなる。GMのバッテリー・持続可能性担当副社長Kurt Kelty氏は「エネルギー貯蔵システムを通じた市場参入は容易な方法だ。性能特性がその市場で求められているものと合致している」と述べた。ナトリウムイオン電池はリチウムイオン電池と同様に動作するが、主要材料を置き換えることでセルをより安価で長寿命、過熱しにくくしている。トレードオフとして同じ電力量を貯蔵するにはより大きく重くなる必要がある。Peak Energyは既にナトリウムイオン電池を使用したエネルギー貯蔵システムの開発を進めており、その特性に合わせたシステム設計を行っている。同社のグリッド規模電池には冷却システムや消火システムが不要で、初期コストと保守費用の削減が期待される。GMは同スタートアップにナトリウムイオンセルを販売し、Peak Energyが製品に統合する計画だ。最初のGMセルは2028年に同社のバッテリーセル開発センターで試験生産が開始される予定。一方、商用生産までの期間中は、リン酸鉄リチウム電池をLG Energy Solutionのエネルギー貯蔵システム向けに供給する。GMは新電池化学技術の商用化に9億ドルの投資を約束している。