独Rheinmetallが兵器通信プロトコルをOSS公開
原題: German Rheinmetall open-sources its Battlesuite connected weapon system protcol
なぜ重要か
防衛大手が兵器系通信プロトコルを部分公開することで、同盟国間のシステム統合コストが下がり、防衛テック市場での標準争いが本格化する可能性がある。
ドイツの防衛大手Rheinmetall AGは、センサーシステムとソフトウェア間の通信を標準化するミドルウェアライブラリ「onboardapi」v9.10.0をGitHub Pagesで公開した。OMGのDDS標準を採用し、C++をコアとしてJava・C#/.NET・Pythonのラッパーも提供。インターフェース記述はEPL v2.0ライセンスで公開されている。
Rheinmetall AGが公開した「onboardapi」は、同社のBattlesuite連接兵器システム向けに開発されたオンボードAPIライブラリおよびミドルウェアだ。センサーシステムとソフトウェアコンポーネント間の通信を担い、複雑なハードウェア・ソフトウェア環境での相互運用性を確保することを目的としている。
技術的な基盤には、Object Management Group(OMG)が策定するData Distribution Service(DDS)標準を採用。データ中心のパブリッシュ・サブスクライブアーキテクチャにより、高負荷環境でも信頼性の高い低遅延通信を実現するとしている。また、DDS XTypesとXCDR2エンコーディングを活用することで完全な後方互換性を維持し、ソフトウェアの異なるバージョンが並存しても通信できる設計になっている。
コアライブラリはC++で実装されているが、APIはJava・C#/.NET・Pythonのラッパーを通じてマルチ言語統合にも対応。自社のソフトウェア開発キット「ddkit」上に構築されている。ライセンス面では、インターフェース記述をEclipse Public License v2.0(EPL v2.0)で公開し、ランタイムライブラリについては独自のEULA(EULA-RME-SDK-1.0)が適用される。完全なオープンソースではなく、利用範囲に制約がある点に注意が必要だ。
バージョン番号が9.10.0であることから、このAPIは社内ですでに相当の成熟度に達していることがうかがえる。NATOや同盟国軍との相互接続性を視野に入れた標準化の一環とみられ、防衛産業でのソフトウェア定義型プラットフォームへの移行を象徴する動きでもある。