TikTok、スーパーアプリ化を加速
原題: From restaurant guides to payments, here’s how TikTok is building a super app
なぜ重要か
TikTokがSNSから「生活インフラ」へと進化すれば、広告依存からの脱却と収益多角化が進み、プラットフォーム競争の構図が大きく変わる。
TikTokは2026年10月31日、飲食店ガイド機能「Must Eat」の追加を発表した。同プラットフォームはすでにTikTok Shop、ローカル探索マップ、ゲームなどを展開しており、さらにダイレクトメッセージ経由の送金機能の開発も報じられている。WeChat型の「スーパーアプリ」を目指す動きが鮮明になっている。
TikTokが「スーパーアプリ」への転換を着実に進めている。今週発表された飲食店ガイド「Must Eat」は、プラットフォーム上の4,000万件以上の投稿とコメントをもとに、話題の飲食店をまとめた機能だ。都市別に閲覧でき、料理ジャンル・価格・評価・場所で絞り込みが可能。YelpやGoogle Mapsと真正面からぶつかる位置づけとなる。
支払い分野でも動きがある。Bloombergが8月に報じたところによると、TikTokはダイレクトメッセージ経由でユーザー間が送金できる機能を開発中だという。東南アジアのTikTok Shop購入に使われている「TikTok Pay」を活用する見通し。またReutersは3月、TikTokがブラジル中央銀行に対し、貸付・決済サービスを提供するフィンテック企業としての営業認可を申請したと報じた。
TikTokはすでにTikTok Shop(2023年米国展開)、ローカル発見マップ、強化された検索機能、ゲームなどを順次追加してきた。中国ではWeChatがSNS・メッセージ・決済・アプリストアを一体化したモデルで成功しているが、同様のアプローチが中国外でも通用するかは未知数だ。
なお、TikTokは2026年1月に米国を中心とした新たな株主体制に移行しており、米国内での事業継続に向けたガバナンス面での変化も背景にある。レストランガイドから送金機能まで、あらゆる日常的なニーズを一つのアプリで完結させる戦略は、ユーザーの滞在時間を最大化しながら収益源を多様化する狙いがある。