EUがAlphabetにAndroid機能11件の開放を義務付け
原題: A big win for Android interoperability
なぜ重要か
DMAによりGoogleのAndroid独占機能が開放されることで、サードパーティ製スマートホームアシスタントの競争環境が根本的に改善される可能性がある。
欧州委員会は2026年7月16日、デジタル市場法(DMA)に基づく決定を採択し、Alphabetに対してAndroidの11の機能をすべてのアシスタントアプリに平等に開放するよう義務付けた。対象機能には常時起動のウェイクワード検出、環境センサーアクセス、画面自動化などが含まれる。Open Home FoundationはEC諮問に参加し、Google制限の問題点を指摘していた。
Open Home FoundationのAndroid開発者であるTimothy Nibeaudeau氏は、欧州委員会(EC)からDMAに関するAndroid相互運用性の諮問に招かれ、Googleの制限について意見を提出した。DMAはEUが制定した法律で、検索エンジンやアプリストア、メッセージングプラットフォームなど「コアサービス」を提供する「ゲートキーパープラットフォーム」を規制し、デジタル市場の公平性と競争促進を目的とする。
Nibeaudeau氏が特に問題視したのは、Googleが常時起動ウェイクワード検出機能を自社のGeminiアシスタントにのみ独占的に提供していた点だ。Home Assistant Companion Appでは「Okay Nabu」と発話してローカルホスティングのAssist音声アシスタントを起動する機能を3年間にわたり開発しようとしていたが、デバイス再起動後にマイクがウェイクワードを検出しなくなるなどの問題が継続していた。
Androidには、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)を活用した2段階ウェイクワード検出の仕組みが実装されているが、このDSPへのアクセスはGoogleとデバイスメーカーにのみ許可されており、サードパーティアプリは利用できなかった。Open Home Foundationはこの制限を回避するためのワークアラウンドを独自に開発し、ECへの諮問に際してGoogleの制限が根拠のないものであると主張した。
2026年7月16日、ECはDMAに基づく決定を採択。Alphabetに対し、常時起動ウェイクワード検出、環境センサーアクセス、画面自動化を含むAndroidの11機能をすべてのアシスタントに対して平等な条件で開放することを義務付けた。この決定により、Home Assistantのみならず、サードパーティのスマートホームアシスタント全般にとって新たな可能性が開かれることになる。