ギリシャ首相、AIへの率直な懸念をSFで表明

原題: “We’re already fighting yesterday’s battle”: Greece’s prime minister gets candid about AI

なぜ重要か

国家元首がAIへの「答えのなさ」を公言する場面は珍しく、規制と技術誘致の両立というジレンマを象徴している。

ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相は2026年9月22日、サンフランシスコで開催されたイベントで創業者・投資家ら約250人を前に、AIに関する多くの問いに「答えを持っていない」と公言した。テスラやSequoia Capitalを視察後の同氏は、ギリシャへのテック企業誘致を訴えつつ、AI規制や影響について世界のリーダーが非公式に議論している課題を率直に語った。

ミツォタキス首相がサンフランシスコを訪れた主目的はギリシャへの投資誘致だったが、その場で発したメッセージは異例のものだった。「私たちはすでに昨日の戦いをしている」――AIの進化に対し、世界の指導者たちが通常は非公式の場でのみ議論する疑問や不安を、約250人の聴衆の前で包み隠さず述べた。

同首相はStanfordで修士号を取得しており、今回のベイエリア訪問を「帰郷」と表現。午前中はテスラやSequoia Capitalなどを視察し、その後ニューヨークの国連総会に向かう予定だった。

経済面では強気のメッセージを発した。ギリシャは現在、記録的なペースで債務を返済しており、10年国債利回りは約4.3%と、米国の約5%を下回る。2012年の債務危機時に40%超に達していたことを考えれば、隔世の感がある。なお、ユーロ圏全体の金利水準の違いもあり、単純比較はできないが、ギリシャの「復活」を示す象徴的な数字として首相自身も会場で披露した。

EUのCOVID後復興基金から受け取った約360億ユーロの多くをデジタルインフラに充てたとも説明。政府手続きをオンラインで完結できるポータルの整備や、港湾都市ラヴリオにHewlett Packard Enterpriseと共同で構築した新スーパーコンピューターがAIおよび科学研究向けに数ヶ月以内に稼働予定だという。

テック企業向けの優遇策も列挙した。ストックオプションの課税方法の見直し、労働法の緩和、帰国するギリシャ人向けに最長7年間の大幅な税率優遇などを実施済み。ビザプログラムの拡充も進めているという。

また、指数提供大手MSCIが来年ギリシャを先進国市場に復帰させる見通しであることに触れ、「経済が好調であり、ギリシャがもはや特例として扱われていない証拠だ」と語った。

出典

techcrunch.com — 元記事を読む →