NetlifyのEdge関数が5倍高速化、Firecracker MicroVM移行
原題: 5x faster Edge Functions: V8 isolates to Firecracker MicroVMs
なぜ重要か
エッジコンピューティング市場でFirecracker MicroVMの採用が広がる中、V8 isolatesからの転換はパフォーマンスと安全性の新基準を示す事例となる。
Netlifyは2026年9月29日、Edge Functionsの実行基盤をV8 isolatesからFirecracker MicroVMに刷新したと発表した。1日約10億回実行されるEdge Functionsの中央値レイテンシが25〜40msから5〜6msへと約5倍改善。可用性99.998%、p99レイテンシも47.4%短縮し、ログ配信速度も5倍向上した。インフラ変更はユーザーのコード変更を一切必要としない。
Netlifyは、Edge Functionsの実行基盤を既存のV8 isolates型ホスティングサービスから、自社エッジネットワーク上で動作するFirecracker MicroVMへ移行したことを明らかにした。改修にはUnikraftチームと密接に協力し、数カ月をかけて新アーキテクチャを構築した。
パフォーマンス改善の数字は明確だ。ウォームインボケーション(既存のコンピュートノードにルーティングされる通常リクエスト)の中央値レイテンシは25〜40msから5〜6msへ短縮。p99レイテンシは47.4%改善し、可用性は99.998%を達成した。ログ配信速度も5倍向上している。コールドインボケーション(初めてのリージョンへのリクエスト)は全体の約1.2%で発生し、平均約9msかかる。
背景として、Netlifyでは毎日約10億回のEdge Functionsが実行されており、Sunwebのページパーソナライズ、Loto-Québecのクッキーベースルーティングなど多様な用途に使われている。秒間数万から数十万リクエストをミリ秒単位で処理する必要があり、従来の外部ホスティングサービス依存では限界があった。
新アーキテクチャではリクエストがNetlify自身のエッジネットワーク内のMicroVM上で直接実行される。これによりレイテンシ低減にとどまらず、セキュリティと信頼性の向上、エッジでの複雑なコンピュート実行の可能性拡大も実現した。
ユーザーへの影響はゼロに近い。URLインポート、npmパッケージ、Node.js組み込みモジュール、netlify.toml宣言、ローカル開発環境——すべて以前と同様に動作する。書き方・使い方の変更は不要だ。