「コーディングは解決済み」という神話を解体する
Original : Coding Is Not Solved
Pourquoi c'est important
本番運用の現場から見たAI導入の限界を、具体的な責任論で問い直す好論考。
エンジニアのAlex Ewerlöfは、「LLMがコーディングを解決した」という主張を真っ向から否定。医療・金融・航空など低リスク許容分野では、AI生成コードの論理的欠陥・説明責任の欠如・NFR(非機能要件)の未対応が依然として根本的な問題だと指摘する。
シニアエンジニアのAlex Ewerlöfが自身のブログで、「コーディングはもう解決された」という業界内の楽観論に反論した。4年間のLLM活用経験と2つの工学学位を持つ著者は、LLMが成功しているのは自然言語に近いタスクであり、コーディングは本質的に論理の問題だと主張する。
核心的な論点は「説明責任」だ。AIはミスを犯しても罰せられない。刑事罰も罰金も、そして死もない。したがって真の意味での責任を負えない。医療・金融・航空・電力インフラなど、誤りが人命や法的結果を招く分野では、この欠如は致命的だとEwerlöfは言う。
LLMが構文エラーや実行時エラーをフィードバックループで修正できても、論理的な正しさは保証されない。「コーディングは解決済み」と最も声高に叫ぶ人々が、実際に本番環境で動くソフトウェアを持っていないのは偶然ではない、と著者は皮肉を込めて指摘する。AnthropicのClaude Codeの漏洩事例も、多くの欠陥が発見されたとして引用されている。